3月は高等学校、中学校、そして小学校の卒業式が続きます。
今年高等学校を卒業した生徒は小学校16期生、中学校を卒業したのは19期
生、小学校を卒業したのは22期生でした。
中高の卒業式では、毎年ステージの上から氏名呼称の際に、小学校卒業生一人
ひとりの顔を見ながら、小学校の頃の姿と重ねています。卒業してから6年間、
3年間でたくさんの経験をして成長してきた生徒たちに拍手!
最後の小学校の卒業式は、感染対策をとりながらも、今年は5年生が在校生代
表として参列しました。しばらくの間、行事での他の学年との交流が少なかった
5年生にとっては、「自分たちも参加するの?」という気持ちもあったようでし
たが、学校の文化を継承していくためにしっかりと気持ちを整えて参列してもら
いました。卒業証書授与、皆勤賞・精勤賞授与、送辞・答辞と続いた式でしたが、
特に在校生・卒業生代表の挨拶は立派でした。卒業生のこれからの活躍を心から
願っています。
また、この時期は卒業生が多く学校を訪問してくれます。高等学校・中学校の
卒業式が終わった後で小学校に来てくれる生徒たちは久しぶりの小学校でしばら
く思い出話に花を咲かせます。私たちも一緒に幸せな時間を過ごすことができま
す。
午後4時過ぎになると、その日欠席した子どもの保護者や教員に相談がある保
護者の方々からお電話をいただきます。体調や翌日のことについての確認がほと
んどですが、中には相談や学校側の様々な対応についての質問などもあります。
長くても10分が電話でのお話の限界かと思うのですが、それをはるかに超えた
時間を要することもあります。長い電話対応を終えた教員には今後の対応につい
て深刻に考えているような様子が見られます。確かに、学校側(教員)と保護者
の間には一つひとつのことがらについての考え方の違いもあるでしょうが、子ど
もたちの幸せと安心して生活できる環境を用意したいという思い(願い)は共通
のもののはずです。そこでは多少の考え方の相違はあっても、子どもの幸せのた
めにどうしたらよいかという一致点が見つかるはずですし、見つけなければなら
ないです。その一致点を見つけることができないことによる影響を一番受けるの
は子どもたちです。
一つ提案ですが、ご家庭で見られたお子さんのいいところやがんばっていると
ころを遠慮しないで連絡帳などで教員に知らせてみてください。そうすると、学
校生活で見られる子どもたちのがんばりと一致するところや、教員が気づけなかっ
たことも分かることになり、子どもたち一人ひとりの理解と称賛につながると考
えます。
1月14日の作品展では、子どもたちが家族の皆さんを案内しながら展示会場
を歩く姿が見られました。感染対策を進めてきた3年間は、家族一緒に学校で過
ごすことはなかったので、子どもたちはとても嬉しそうでした。校舎案内図に自
分の作品がどこに展示されているかを分かりやすく示している子もたくさんいま
した。自分の作品を見てもらえて、「がんばったね」「じょうずだね」とほめて
もらえた子どもたちはみんな自然に笑顔になっていました。これが学校の本来の
姿です。
私も、その日は校舎2階の展示会場付近にできるだけいるようにして、ご挨拶
をさせていただいたり、お話をさせていただいたりすることができ、一日みなさ
んと一緒に楽しい時間を過ごすことができました。
桐光学園小学校は、「学校で家族で楽しく過ごせる時間」を大切にしてきまし
た。土曜ふれ合い活動や制作活動もその考えのもと実施しています。コロナ禍で
様々な活動が制限されてきましたが、少しずつ私たちが思い描く学校での活動が
できるようになっていくことでしょう。
子ども同士の共通の話題の一番は何でしょう?
ゲームのことでしょうか。
だとすると少しさみしいですね。
子ども同士のコミュニケーションの取り方を見ていて、それが上手な子とそうで
ない子の違いは、会話の入口を作れるか、相手を思いやる気持があるかというこ
とではないかと思います。
会話の入口になることは何も特別なことでなくてもいいのでしょう。学校であったこと、感じたこと。家での出来事(兄弟喧嘩、親との会話や怒られ
たこと)など、何でもいいでしょう。自分の気持を素直に相手に伝えることで、
共感してもらえることもたくさんあるはずです。
ときに、相手の気を引くためにわざと相手が嫌がるようなことをしてしまうこと
がある子どももいます。(そばで大きな声を出したり、ちょっかいを出したり・
・・)そんなときは、人と関わりたいと思う気持は認めてあげて、そのための方
法を具体的に教えてあげてはいかがでしょうか。(「人が嫌がることをしてはい
けない」「仲よくしなさい」などと言うだけではだめです)
お子さんは友だちとどのようにコミュニケーションをとっていますか?
子どもたちの一日は、実にたくさんの出来事にあふれています。そのほとんど
は保護者の皆様には知らされることなく、子どもたちの心にしまわれていくのか
もしれません。これが、いいことばかりならよいのですが、ときには保護者にも
知っておいてほしいと思うこともあります。
学校での出来事(喧嘩やいじわるな言動)が原因で、心が傷ついてしまい学校
を休みたいと思うこともあるかもしれません。そのようになるときには、休みた
いと思う子どものケアを最優先にしつつ、その原因を作ることに関わった子ども
たちにも適切な指導が必要になります。心の傷を癒せるような支援と、関わった
子どもたちのどのような言動が友だちを悲しませているのかという気づきが大切
です。関係児童が複数いる場合には、それぞれの関わり方に違いはあっても、一
緒に考え、自分の行動を振り返るようにさせます。
また、そのようなときの保護者と学校の連携はとても大事で、特に保護者には
子どものしたことをしっかりと受けとめ、同じようなことをくり返すことがない
ように子どもに適切な指導をしていただく必要があります。そうです、大切なこ
とはくり返さないようにすることです。
心の傷は、同じことがくり返されないという安心感を持てるようになることで
少しずつ癒えていくのですから。
今朝の新聞と一緒に届いたタウン誌のトップ記事の見出しが
「川崎市小学校 暴力、いじめが増加傾向」(2021年度の調査結果から)と
いうものでした。
記事にあった数字は
〇暴力行為発生件数 小学校194件(+65件) 中学校147件(−3件)
〇いじめ認知件数 小学校4506件(+818件) 中学校275件(+1
5件)
〇不登校児童・生徒数 小学校947人(+140人) 中学校1506人(1
36人)
このように紹介された数字を見ると、「学校はどうなっているんだろう」「こ
のようにいじめや暴力行為がある学校は安全なのか」と心配される方が多いこと
でしょう。ただ、ここで文部科学省は、「いじめ・暴力行為ともに件数が多いこ
とを・・・初期段階から積極的な取り組みをしている結果・・・として捉え、肯
定的に評価している。初期段階からの積極的な取り組みにより、初期段階からの
積極的な取り組みにより、大事になる前に問題を解消することができる」と言っ
ており、数字だけでなくここに書いたことをより周知するべきだとしています。
つまり、教育現場では、認知件数とともに、いじめ・暴力行為の「解消率」を高
めていかなければならないということになります。
学校にいると、子ども同士のけんか、乱暴な言動、ときには手が出てしまうよ
うなことがあって、個別に声をかけたり、指導したりすることがあります。また、
保護者にも状況を説明し、学校と家庭で協力して子どもたちの支援をしていくこ
との大切さを確認しています。自身の課題に気づけずに、問題行動を繰り返して
しまう子もいますが、私たちはそういう子にも厳しい声かけだけでなく、きちん
と寄り添いながら自分への気づきを促していくようにしていきます。
12月11日(日)に聖セシリア小学校を会場にして、「KANAGAWA私立小学校
合同フェア」を行うことにしています。
神奈川県内で行われる合同フェア(神奈川フォーラムなど)は、いくつかあり
ますが、今回から県北部にお住まいの皆様に私立小学校を知っていただくために
企画しました。今年のフェアには10校が参加します。
10:00〜10:50は体験活動、11:00〜14:00は参加校ブース
での学校説明を予定しています。関心がおありの方は是非ご参加ください。
申込サイトは以下となります。
https://www.kanagawashiritsushou02.com/
ときどき子どもたちから手紙をもらうことがあります。
今回は、お誕生日カードへのお礼の手紙でしたが、そこには
「ぼくは学校がすきです。なぜなら、みんなのえ顔、先生たちのえ顔を見ると、
ぼくも元気になれるからです」(一部抜粋)とありました。
”え顔”の大切さを知っていて、自分の”え顔”も友だちを元気にしているこ
とにも気づいてくれているのでしょう。
毎日の生活で、”え顔”のやりとりができるのは素敵なことです。
10月の運動会、その後の1,2年生の遠足(こどもの国)、3年生以上の宿
泊行事が終わり、みんなで協力して頑張ることや一人ひとりの力を思う存分発揮
できる経験をみんながすることができました。これからはこの間の経験を生かし
て、落ち着いた学校生活の中でさらに力をつけていく時期です。
ここ1か月ほど、子どもたちに声をかけてきたことの一つに「目と目を合わせ
てあいさつをしましょう」があります。多くの子どもたちがそれを強く意識して
くれていて、私が毎朝担当している検温場所や小学校入口では子どもたち一人ひ
とりと目を合わせるのに大忙しですが、そのようにあいさつができるのはとても
嬉しいものです。学校だけでなく、家庭でも家族とあいさつするときには是非目
と目を合わせて!を大切にしてみませんか。