鳥獣人物戯画(6年生 図工)
国内のみならず、海外でも人気が高い日本の漫画やアニメ。それらの祖とされるのが、12世紀に描かれた国宝の絵巻物、『鳥獣人物戯画』です。特に「甲巻」が有名で、擬人化された動物たちが多く登場します。絵巻物を右から左へと巻きながら見ていくと、まるでアニメのようにお話が展開していく楽しい作品です。
6年生が、この作品を「透き写し」という技法で制作しています。各自が描きたい場面を選び、和紙を上に重ねて写し取っていきました。筆先が細い面相筆の特徴を生かし、原画の繊細な表現を丁寧に描いていきました。兎の毛やひげを一本ずつ描いたり、濃淡を出して蛙の模様を表したりと、どの子も集中した様子で作品に向き合っていました。
子どもたちが描き終えたら、絵巻物のように右から左へとつなげていって作品展に展示する予定です。850年程前に筆の線のみで描かれた、素朴で楽しい鳥獣人物戯画。透き写しで再現された子どもたちの作品を眺めるのが楽しみです。