「おたんじょうび おめでとう」という題名の絵本は数多く出版されていると思いますが、先日4年生の書写(硬筆)の教材としてその本の文章を使わせてもらいました。
「4才になったサムは、一人で部屋の明りをつけようとしますが、スイッチにまだ手が届きません。洋服を一人でとろうとしても洋服ダンスも高くて手がとどきません。そんなサム君におじいちゃんからいすがとどきました。」というような文章でした。子どもたちがこの文章を書く前に、私が読んだあとで子どもたちがどう思ったかを尋ねてみました。
・文章の中の「明り」は「明かり」と習いましたがどちらでもよいのですか?(確かに「か」が入った方がよさそうです。)
・サムに君がついているところとついていないところがあります。
というようなするどい指摘もありましたが、ほとんどの子は椅子をプレゼントしてくれたおじいちゃんの気持ちを理解してくれていました。
この一冊の絵本からも私たちは学ぶことができます。子どもたち一人ひとりに今何をしてあげることがよいのか、または、何をしてはいけないのかを。
私は、子どもたちへの誕生日カードに、自分でできることが少しずつ増えていくことがすばらしいことなんだと書くことがあります。
自分に何ができるのかをいつも考えていきたいものです。
立春を過ぎ、早速春一番が吹いたということでした。丹沢の山々はうっすら雪化粧をしていますが、少しずつ春が近づいてきているようです。
さて、以前読んだ渡辺和子さん(元ノートルダム清心学園理事長)の本の中に、
「夕飯に何を作ろうかと一生懸命に考えるお母さんは多いが、食事中に子どもとどんな話をしようかと考える人は少ない。」
というようなことが書いてあったのを思い出しました。
実は、保護者の皆さんが毎日どのくらいの時間子どもと向き合って話をしているのかな?と考えていたからだと思います。私は、できれば最低でも10分間はしっかりと話をしてほしいものです。
学校で子どもたちの様子を見ていると、「先生、聞いて!」「先生、あのね!」と言いたそうにしているように思えます。会話することに満たされていないと、自分勝手な発言をすることが多くなってしまうのかな?と思うこともあります。
新型コロナウイルス感染者数がこのところ減少傾向にあるのは嬉しいことですが、まだ感染者の中には入院できずに自宅療養を余儀なくされている方も多いと聞きます。いくら自宅にパルスオキシメーターがあっても、息苦しさを感じ計測した際にその数値が90未満であればすぐに医療機関で治療が受けられるという仕組みが作られていなければなかなか安心はできないでしょう。そして、そのような医療体制が構築され、ワクチン接種が子どもたちにもできるようになるまでまだまだ緊張感を持って感染防止の対策を進めていく必要があります。
今日は4年生の書写(硬筆)の授業がありました。20分から30分の間、お手本を見ながら集中して字を書くのは大変な作業です。それでも、ひらがな、漢字の一画一画を丁寧に書こうとする子どもたちが多いことに感心しています。授業の後半に、「えんぴつの持ち方が悪くてきちんとした字が書けないのですが、どうしたらいいですか?」と質問してくれた子がいました。えんぴつの持ち方が悪いと、親指に力を入れた横画、人差し指に力を入れた縦画がうまく書けないことがあります。しばらく一緒に字を書いていたら、少しずつ力の入れ方も分かってきたようでしたが、このように自分の課題と向き合おうとする気持ちを持てることは素晴らしいです。
先週末から行われている個人面談も明日で終了となります。面談で話題になったことが先生たちの日誌から伝わってきます。(後日全員の面談報告が提出されます)
日頃、電話や連絡帳でのやりとりがされていても、やはり直接お会いしてお話できることが大切です。もちろん、オンラインでの面談を希望された方も同様に有意義な面談ができたようです。
現在、「学びを止めない」という国の方針のもと、各学校では感染対策をとりながら教育活動を行っています。しかし、非常事態宣言のもとで国から発信される情報、たとえば「不要不急の外出は控えましょう」「できれば日中も外出は控えましょう」などを聞いていると、「学校はいいの?」と思うのは私だけではないと思います。こういう気持ちもありながらも、子どもたちと一緒に気を付けながら生活しています。また、学校と同じ気持ちで子どもたちを支えてくださっている保護者の皆様には心から感謝いたします。
さて、個人面談中に、体育館には子どもたちの作品を展示して、来校された保護者にご覧いただいています。これも、学校として今できることの一つではありますが、子どもたちがいっしょうけんめい取り組んでいる姿が想像できたのではないでしょうか。校舎内にも、子どもたちが描いた絵が掲示されていて、それをゆっくり見ていたときに、その絵の色使いや丁寧さに感動させられることがありました。一枚の絵を見て、「この子、こんなに素敵な絵を描くんだな」という発見もあります。学校の中には、こういう新しい発見がたくさんあります。
2021年を迎えました。
新型コロナウイルス感染者が増加する中で、先日2回目の緊急事態宣言が発出されました。飲食店などに対しての営業時間の短縮と広く不要不急の外出を控えることを呼びかけるものですが、学校に対しては休校の指示はありませんでした。県内の私立小学校でも、1月の授業の開始日を少し遅らせる学校はありますが、ほとんどが予定通りに授業を再開しています。
私たちは、これまでも、時差登校や校内の消毒作業、施設の換気、児童一人ひとりの手洗いと指手消毒、授業での感染対策などに取り組んできていましたので、それを継続していきます。また、何より保護者の協力のもとでの児童一人ひとりの健康管理をしっかりと行っていただけていることに助けられています。
さて、今年度の学習活動ですが、現段階で例年通りのカリキュラムの消化とはいかないまでも、年度末までには感染対策で実施できない活動を除いてはほぼ目標を達成できると考えています。ただ、4月から中学校に進学する6年生と保護者は、2月1日の入試、そしてその後の中学校での学習を考えて、不安な気持ちを持たれている方も多いと思います。土曜講習の内容を授業の中に組み込んでいることも一つの工夫ではありますが、すべてがうまくいっているわけではありません。しかし、中学校に進んだ段階で必要とされることは、いわゆる中学校入試のために身に着けた技能だけでなく、学びを楽しいと感じる積極的な姿勢です。今はコロナ禍で学習も、行事も思うように進みません。だからこそ、誰でもができる基礎的な学習内容の定着を一番の目標にしてがんばってほしいと思います。
新型コロナウイルスの感染者が増えている中、小学校では24日まで予定していた授業を本日(18日)で終了することにしました。今、校庭には1,2年生が休み時間に元気に走り回る姿が見られます。先生たちも一緒に走っています。とてもいい光景!
子どもたちは早く休みになってほしいとは思っていないのかもしれません。でも、明日からはそれぞれが家庭で感染予防をしながらの生活を送ることになります。また1月に元気な姿を見せてください。
さて、今年度は朝会(全校一斉)は一度も行うことができませんでした。子どもたちの顔を見ながら話をしたいと思っても、「複数のクラスが同じ場所に集まるのは NG!」ということで、毎回動画配信で行うことになりました。その結果、低学年の子たちからは、「テレビに出てたね」なんて言われてしまいます。
今日は「密」が「今年の漢字」に選ばれたことを取り上げ、三密(密閉、密集、密接)がよくないということで「密」がなんだか悪いことを意味するように感じている人がいるのではないか。そもそも、この字は私たちは生活していく上で大切な、親しい関係を作る、きめ細かい気遣いができる、というような意味を持っている素敵な字なのだと。同じように、私たちが人と接するときに、その人の素敵なところがたくさんあったとしても、ほんの一つのマイナスイメージを持つようなことがあると、それだけでその人を評価してしまってはいないか。・・・今日はそんな話を動画で子どもたちに送りました。
最後に、保護者の皆様の応援で、子どもたちが元気にこれまで過ごすことができたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。
いよいよ師走。コロナ対策と学習活動を柱にして6月の学校再開からこれまで歩んできました。子どもたちも、小さな我慢の連続だったと思いますが、よくがんばってきてくれました。朝は時差登校のため、平常時よりは少し家を出るのが遅くなっていると思いますが、各家庭では、子どもたちの健康チェックなどを本当によくしていただきました。おかげさまで、登校後に保健室で休養する子どもはほとんどいませんでしたし、例年よりも風邪気味であったり腹痛であったりということが原因の欠席も少ないように感じます。保護者の皆さんのご協力に心から感謝いたします。
しかしながら、最近の感染者の増加には、誰もが不安を感じていることでしょう。学校では、一時日中の消毒作業の回数を減らしていましたが、それを元に戻すことにしました。水道や手洗い場、トイレ、階段の手すりなどをできるだけこまめに消毒するようにします。また、学園では、中学・高等学校の生徒たちで、電車の中での過ごし方などに気を付けようという取り組みをしています。小学校でも、桐光学園の一員としてこれまで小学校で子どもたちに声かけしていたことを継続しつつも、学園が一体の取り組みに加わりみんなで意識を高く持って生活していくようにします。
ときどき見かけるマスクを着用しない子ども、駅ホームや通学路で大きな声を出してしまう子ども、その場で声をかければ十分に理解できることではありますが、できれば自身で気づいてほしいと思います。最近は、家庭内感染も多くなっていると聞きます。家庭でのコロナ対策についての話し合いが、外での行動に活かせるはずです。
ここで、皆さんで気を引き締めてこの困難を乗り越えていきましょう。
「2019年度の児童虐待 最多193780件(前年度比21.2%増)」
という見出しが新聞に掲載されています。これは2019年度の数値であって、最近のコロナ禍では児童虐待が増加していると聞いていますので、2020年度の結果が上の数値を上回ることは容易に想像できます。また、最近、目立つのは心理的虐待に分類される、子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」だそうです。2020年度の児童虐待の件数が報告される前に、今この段階で子どもたちを守る意識を大人たちが強く持ってほしいと思います。
学校では、元気に友だちと仲よくすごしている子どもたちであっても、家庭でどのように過ごしているのかは私たちには分からないことの方が多いです。(学校での様子がご家族の皆様に伝わりにくいことも多いですが)
保護者の皆様の中には、自宅で仕事をする機会が増えて、お子さんと一緒に過ごす時間が長くなった方も多いと思います。そういう生活の中で、楽しい時間があるのはもちろんですが、子どものいろいろな姿を見ることで、心配になることもあるかもしれません。そういうときこそ、子どものそのときどきの姿を受け入れて、一緒に笑い、そして何か課題が見つかったときは一緒に考えてあげるようにしていきましょう。
朝の会で、日直さんの元気な声が聞こえてきました。しばらくすると、その日直さんのスピーチが始まりました。
・・・ぼくは図工がすきです。お父さんとお母さんに見せると、「じょうずだね・がんばったね」とほめてくれるのがうれしいです。・・・
真剣に話す姿を見ていて、こうやってご両親がこの子のことを支えてくれているんだなと思い、私まで嬉しくなりました。だんだんと学年が上がっていくと、いろいろなことができるのが「当たり前」になってしまい。少々のことではほめられることもなくなって、逆に「当たり前にできるはずだったこと」ができなかったときに、注意されたり、ときには叱られたりすることがあるのかもしれません。
今日のスピーチをした子が、いつまでも図工が大好きでいられるように応援していきたい!そんな気持ちになりました。
素敵なスピーチをありがとう!!