子どもたちが楽しいと感じるゲームが時にトラブルの原因になることがあることは多くの人が気づいていることです。しかし、問題があることは分かっていても、友だち関係作りのためにはゲームは必要であるという考えも一方にはあり、それが理解できないわけではありません。
テレビを見ないと話題についていけない、ラジオの深夜放送を聴かないと話題についていけない、というような時代がありました。今のゲームはそれと同じようなものかもしれません。しかし、テレビやラジオは見る、聴くは本人の意思で決めることもできました。子どもたちが夢中になっているオンライン!とは違います。
今私が子どもたちの家庭での過ごし方で特に気になっているのは、オンラインゲームとユーチューブなどの動画配信サービスの利用です。残念ながら保護者がコントロールできないところまで行ってしまっていることも多いようです。
将来の夢は「ユーチューバー」。私の近くにもそういう夢を持っている子どもたちがいるようです。
不登校になった県内の私立中学生を支える「神奈川私学修学支援センター」が6月に開校しました。(県私学会館:横浜市神奈川区)
設置したのは神奈川県私立中高協会で、「毎日通う場を作ることで生活リズムを整え、ゆっくりと在籍校への復帰を進めていければ」と期待している。
不登校になった児童・生徒への支援はなかなか難しいです。子どもたちの心が学校から離れてしまっているときには、学校からの声かけや支援を受け入れることできないことが多いです。そのようなときに、これまでの様々な関わりから解放されて自分の存在を確認でき、学びを少しでも進めていける環境があるのはとてもよいと思います。この取り組みのポイントは、「ゆっくりと在籍校への復帰を」でしょう。
さて、小学校においても、不登校の児童が多いことは統計的にも示されているところです。
県内公立小学校 平成30年度 1年生 0.30%、2年生 0.46%、3年生 0.63%、4年生 0.88%、5年生 1.16%、6年生 1.52%、 平均 0.83%。
これは、病気や経済的な理由などでの長期欠席を含んでいません。
ここで示される1%を多いと見るかどうか。私は100人に一人は不登校であるとう現実は深刻に受け止めるべきであると考えます。
今回お示しいたしました資料には、中学生の不登校の割合もありました。驚くことに中1から中3までの平均が4.40%で、小6の1.52%が中1になると3.45%になっていることが分かりました。
中学校は大変だな、とのんきなことは言っていられません。中学校に進んだ子どもたちがそこで元気に生活できるための力をつけるのは小学校の大切な役目ですから。
登下校時や休み時間の密を避けるために低・中・高学年で多少の工夫をした時程での学校生活が始まりました。6月の時間的な制約があったときはなかなか実施できない教科がありましたが、7月からはそれぞれの教科で工夫した学習が進められていきます。
今日は3年生の書写(硬筆)の授業がありました。学校再開後2回目の授業でしたが、みんな真剣に、ひらがなの文のなぞりや清書に取り組みました。国語の教科書にある文字の形を基本として、自分が普段書いている文字のくせを見つけることを一つの目的としています。
さて、下校時に子どもたちの会話の中から、「5時半、7時、・・・」などという時刻が聞こえてきました。これはオンラインゲームをしようとする約束(?)のようでした。子どもの世界だけでなく、ゲームを楽しむ人たちにとっては日常となっていることなのかもしれませんが、私にはなかなか理解できるものではありません。相手があるゲームであるということは相手とその時間を共有するということ、お互いの時間をいただくことにもなるのではないでしょうか。夜の7時や8時は家族との時間を楽しむ時間であってほしいと思うのですが、そういう考えは今どき通用しないのでしょうか。こういう生活が毎日のことではないことを願っています。
リニア27年開業延期? そんな記事が新聞にありました。私個人として特にリニアの開通を心待ちにしているというわけではないのですが、その延期になりそうな原因に対するコメントが気になりました。そこにあったのが、「水の問題について、しっかり対応していく」というものでした。この「しっかり」という言葉が最近とても軽く使われているように思えてならないのです。似た?ような言葉に、「きちんと」や「ちゃんと」があります。「しっかり対応する」「ちゃんとやる」と言っても、どうもその場限りのことになってはいないかと思うことがあるのです。もちろん、自分もそうなっていないかを振り返りつつ。
そんな私が、子どもたちに「しっかり・・・」「きちんと・・・」「ちゃんと・・・」と声をかけていないかどうか。子どもには何が「しっかり・きちんと・ちゃんと」なのかが時には理解できない思っていた方がよいと考えます。私たちは子どもたちが具体的にどのようにしたらよいのかを伝える努力と工夫を常に意識する必要があるでしょう。
コロナ禍の今、子どもたちが登下校を含めた学校生活を安心して送っていけるようにするためにどんな声かけをしたらよいかをこの週末は自分なりに改めて「しっかりと」考えることにします。
7月1日(水)からいよいよ全校児童が登校することになります。
これまでの分散登校でも気を付けてきたことですが、適切なタイミングでの手洗い、三密(密集、密閉、密接)を避ける行動、場面に応じたマスクの着脱などについて、一人ひとりが心がけることができるように継続して声をかけていきます。
私たちも、定期的な消毒作業、部屋の換気を心がけ、教科の学習においても声の出しかたや共用の道具の使い方を工夫し、消毒なども行います。
子どもたちは、これまでの生活で、毎朝の検温も抵抗なくできるようになってきているでしょうし、電車内での過ごし方にも気をつけることができているようです。
心配なことは、これまで半数の児童だった教室に全員が入ることになりますので、そのことを気にする児童も中にはいるのではないかということです。みんなが過ごし方に気を付けることによって、その不安を少なくしていかなければならないと考えます。ご家庭でも、子どもたちのそのような不安な気持ちを軽減できるようなお声かけをお願いいたします。
ゲーム障害窓口強化(消費者庁) という新聞記事が目に留まりました。
3月からの長い休校期間中に気になっていたことの一つが子どもたちのゲームに費やす時間のことでした。
オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になるのが「ゲーム障害」です。「ゲームをやめられない」という依存症が疑われるものも多いとのこと。中には、ゲーム内での課金やスマートホンの利用料金が問題になることもあるようです。
たまたま校長室に来てくれた高学年の子どもたちに、「休校中にゲームに費やす時間が長くなった人はいますか?」と訊ねてみると、そのうちの一人は「増えました」と答えました。オンラインゲームを友だちとしている子どもたちもいるかもしれません。ゲームを楽しむことが悪いとは思いませんが、どの程度まではいいのか、相手がいる場合は迷惑をかけないで楽しむことができているか、そういうことを考えられる子どもたちであってほしいです。
先週は7月からの平常授業再開に向けての話し合いに多くの時間を費やしました。7月からは分散登校は解除し、全児童が登校することにしました。ただ、始業時刻は平常よりも60分遅れの9時20分とします。これは登校時の電車の混み具合を考慮したものです。 学校では登校時に検温カードの確認、石鹸を使った手洗いをしっかりと行うようにしています。また、子どもたちが手を触れることが多い場所の消毒も定期的に行うようにしています。子どもたち一人ひとりの意識を高めていくことで感染の予防につなげていくことが何より大事です。
新型コロナウイルス感染防止のための休校の間に、書写(硬筆)の担当の私からは、書写の内容ではないのですが、5・6年生にはこれまでの天声人語の中から子どもたちに読んでほしいと思って用意しておいたものをいくつか課題としました。感想または意見を書いて提出するかどうかは子どもの判断に任せたのですが、それでも、どのクラスも半数くらいは提出してくれています。これまで私は子どもたちと社会の出来事について話し合うことはあまりなかったのですが、そこに書かれた子どもたちの意見や感想を新たな発見を伴いつつ楽しく読ませせてもらっています。また、そこに書かれた文章から、子どもたちの心に触れることができることも嬉しいです。今日は下校時に、6年生のある男子に読ませてもらった感想を伝えることができました。子どもたちの学びの世界の端っこにでもいいから関わることができることを本当に幸せに感じます。
校長室の前にあるポスト(私宛ての手紙などを入れるための)に、1年生の男の子から「こうちょうせんせいへ こんどこうちょうせんせいのおへやであそびたいです」と書かれた手紙(?)が入っていました。折り紙の裏側に書かれていたこのような短い文章からも、子どもたちが学校でまだ心から楽しいと感じられる時間が少ないのだろうと思いました。担任の先生と一緒に小グループで学校内を歩く姿を見かけますが、1年生にとってはとてつもなく大きな建物で、うっかりしたら迷子になってしまうかもしれないと思うようなところなのかもしれません。「こっちに行ったら何があるのかな?」「あっちに行ったら何があるのかな?」「行ってもいいのか、行ってはいけないのか」そんなことを思いながらの毎日なのでしょう。そんな子どもたちに、校長室の場所を覚えてもらって、自分がどうしたらよいか分からなくなったら「校長室に行ってみようかな」と思ってもらえるようだと嬉しいです。
学校再開から1週間と一日が経過しました。今日で分散登校のどちらのグループも3回ずつ登校したことになりました。先週に比べると送迎の車も少し減ってきたように感じます。友だちと密になることを避けながらも、ときどきおしゃべりしながら登校することが楽しいのでしょう。コロナ感染に加えて熱中症に気をつけることがこれからより大切になります。
6月からは白い夏用の帽子を被ることになっていますが、帽子も長く被っていると熱くなるでしょう。ときどきは脱いでみたくなるのもよく分かりますが、なんとなく気分が悪いと感じたときはすでに熱中症にかかっている可能性もあります。帽子の着用と水分補給には特に気を付けさせましょう。出がけに必ず声かけをお願いします。
さて、5月中旬から動画配信と課題などを併用した、家庭学習に取り組んでもらってきましたが、実際のところそれぞれの家庭での子どもたちの取り組みはどうだったでしょうか。最近、この間家庭で進めてもらってきた学習について、その理解度、定着度が少しずつ分かってきているようです。教員たちからは、「なかなか定着していないな」というつぶやきも聞こえてきました。学校の授業でみんなで学ぶようにはいかないことは分かっているものの、一人ひとりの取り組み方を確認し、何か問題となっていることがあるならばそれを解決しておく必要があるでしょう。第2波の感染拡大が起こらないことを願っていますが、仮にそうなったとすれば、再度家庭学習中心の生活になってしまうでしょうから。