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校長教頭ブログ

中学教頭ブログ(9/7)

 先日、藤沢にあるバレエスタジオ設立10周年記念発表会を見学させていただきました。私はクラシックバレエに全く興味はありませんので、仕方なく同行したというのが本音です。特に、男性ダンサーが履いている「モッコリ」パンツを見ると鳥肌が立ってしまいます。

 そのバレエスタジオのレッスンは「児童科」「初等科」「中高等科」「専科」「大人」の5グループに分かれています。「児童科」「初等科」のかわいらしい女の子たちの振る舞いは、予想通り心を和ませてくれました。驚かされたのは、子育てを終えたオバさま達のパフォーマンスです。プログラムの名前を見ても「秀子」さんに「恵子」さん、そして「美佐子」さんと年齢が容易に想像できるお名前が並んでいます。

 「大人」の部には22名の女性の方が参加されていました。何と最高齢は77歳。77歳の方が衣装を纏い、トゥーシューズを履いて踊る姿は圧巻でした。もちろん、すばらしいパフォーマンスとは言えませんし、足下がふらついています。しかしながら、高齢であることを感じさせず、楽しそうに踊っている姿はとても感動的でした。そのほかに、70歳を過ぎた現役の医師の方も発表会に参加されていたそうです。

 女性の平均寿命は87歳。人生100年の時代が間もなくやってきます。今回、仕方なく観に行ったイベントが多くのことを教えてくれたような気がします。私も反省して、精神的にも肉体的にも健康を維持できる習慣を作り上げたいと思いました。

高校教頭ブログ(9/5)

書を語る

 鎌倉の「中心」に位置する鶴岡八幡宮では、毎年立秋の前日から3日間「ぼんぼり祭」が催されます。 ぼんぼり祭は、鎌倉の夏の風物詩とも言えるお祭です。立秋の前日には夏の祓いである夏越祭があり、参道に「茅の輪」が出ます。参詣者が茅の輪をくぐると災いを避けることができると言われています。そして、ぼんぼり祭の期間中には、鎌倉にゆかりのある文化人をはじめ各界の著名人が揮毫した書画約400点がぼんぼりに仕立てられ、参道に並びます。夕刻になるとぼんぼりに灯りがともされ、境内は夜まで賑います。
 さて、遊行七十五代他阿一浄上人(藤嶺学園理事長東山勉先生)は、最近まで「公益社団法人日本総合書芸院」という書道会派の理事長をなさっていました。そのご縁で毎年ぼんぼり祭に書を出されていました。その書風は「書道家」と言うより「書家」と言った方がふさわしいでしょう。今年が最後の揮毫と思われますが、「兵戈無用(ひょうがむゆう)」を隷書風に仕立てて揮毫されていました。この言葉は、「祝聖文(しゅくしょうもん)」という偈文の一節で「戦争の武器は用いることなく」という意味です。昨今の世界情勢からこの言葉をお選びになったのでしょう。
 現在、YouTube の「書のひろば」というチャンネンルの中で「時宗75代法主東山心徹さん 書を語る」という動画を見ることができます。よろしければご覧下さい。以下がアドレスです。

  https://www.youtube.com/watch?v=9hhiYsL5HDw

高校教頭ブログ(8/27)

宿泊行事再開

 今夏は、猛暑日の日数記録が更新されたことでわかるように、まさに「暑い夏」でした。そしてさらにコロナ禍第7波が重なり、かなりしんどい夏となりました。そのような日々の中で、生徒の皆さんはどのように過ごした夏休みでしたでしょうか?
 コロナ感染第7波は、毎日全国で20万人を超える新規感染者が出ており、昨冬のピークの2倍に達している状況です。しかしながら、政府及び関係機関からは「社会経済活動の維持と医療のひっ迫の回避の両立に向けた対応」ということで、第6波までとは違い「自粛」が求められていません。
 本校では、このような状況の中で、宿泊行事を再開しました。「(希望制)勉強合宿」、そして「(希望制)オーストラリアケアンズ海外語学研修」の2つです。どちらも綿密なコロナ対策を施しましたが、やはり一抹の不安はありました。果たして……どちらも感染者は出ずに、それぞれの行事は貫徹されました。勉強合宿に参加した80名と語学研修に参加した24名の生徒の皆さんは、おそらく十分な成果を得られたことでしょう。その成果を今後の学校生活に是非とも生かしていって下さい。
 来週から2学期が始まります。コロナ禍を正しく恐れつつ、今できる最善を尽くしていきましょう。

高校教頭ブログ(7/27)

世襲

 政界でときどき話題になることに「世襲議員」とか「二世議員」があります。その意味は「親や親族が議員で、その政治地盤や資本などを受け継いで議員となった人」であり、先日凶弾に倒れた安倍晋三元首相も「世襲議員」でありました。「世襲議員」の場合、政治家の家庭で育つことから早くから政治に目覚め若いうちから実績を積むのには有利であるが、一方、既存政治家と縁戚関係がない人材の立候補を事実上妨げているという批判もあることは事実です。
 さて、私は言うなれば「世襲僧侶」ということになります。鎌倉市西御門来迎寺の住職をしていますが、寺としては四十七代目の住職、林家としては世襲三代目になります。今では「お寺は世襲」が共通認識となっていますが、さかのぼれば、明治5年の太政官布告により「僧尼令廃止、肉食妻帯(にくじきさいたい)は自由」となったのです。ですから、「世襲」になっているお寺は現在まだ三代目とか四代目なのです。
 「世襲僧侶」にももちろんメリットはありますが、「寺を承継するだけのために僧侶になる」というデメリットもあるでしょう。すなわちそこには「発菩提心(ほつぼだいしん)」が欠けているのです。
北鎌倉に「臨済宗円覚寺派大本山円覚寺(鎌倉五山第二位)」があります。こちらは大本山ですから世襲ではありません。住職は「管長」と呼ばれ、「選出された、任期のある地位」です。現在は横田南嶺老師が管長に就いています。横田老師は、何と私と同じ年齢!!!しかし、僧侶としては天と地の差があると言わざるを得ません。私より人間的に何倍優れているかはさておき、横田老師はまったくの「在家」の出であり、「強烈な菩提心を起こして」仏門に入られたことが、私とまったく違うのです。
 長い夏休みです。順調に過ごせる人が多いとは思いますが、「毎日がどうもうまくいかない」「思い悩むことがある」「心の整理ができない」などの人は、YouTubeで「毎日の管長日記と呼吸瞑想~臨済宗円覚寺派管長横田南嶺老師」を見て下さい、聞いて下さい。1回約10分、7/23時点で「第563回」となっています。きっと心が落ち着く回があるはずです。
 最後になりますが、8/15までは施餓鬼法要やお盆棚経で僧侶はかなり追い詰められます。私も例外ではありませんので、8月1週目・2週目の「高校教頭ブログ」はお休みします。悪しからずご了承下さい。

高校教頭ブログ(7/19)

悪口

 最近のニュースにときどき出てくることに、「侮辱罪厳罰化」があります。これは、2020年5月に女子プロレスラーの木村花さん(当時22歳)がSNSで中傷されて自殺したのを機に厳罰化を求める声が高まり、今年6月に成立した改正刑法で「1年以下の懲役・禁錮、または30万円以下の罰金」が追加された、というものです。侮辱罪の法定刑はこれまで「拘留(30日未満)または科料(1万円未満)」で、刑法の中で最も軽かったそうです。そして、今回の懲役刑を導入する改正刑法の規定が今月7日に施行されたのです。
 昔から「口は禍の門」と言い、「言葉を慎むこと」の大切さが説かれています。また、仏教では「身口意(しんくい)」によって生じる「十悪」があり、それらは「殺生・偸盗・邪淫・妄語・綺語・悪口(あっく)・両舌・貪欲・瞋恚・邪見」となっています。特に口(言葉)の悪が4つ立てられているのは、人間の交わりの道具として、言葉を重視したためです。「妄語」は「うそをつくこと」、「綺語」は「飾り立てた言葉」、「悪口(あっく)」は「人をあしざまに言うこと」、「両舌」は「人と人の間に不和を生ぜしめる行為」です。
 「侮辱」に相当するのは、仏教では「悪口(あっく)」ということになるでしょう。「侮辱罪厳罰化」が今行われたということは、残念ながら、お釈迦様のいらした2500年前から人の負の営みは変わっていないということになります。科学の進歩も、時間の経過も、人間自身を変えることにはつながっていないようです。だからこそ、「十悪」を戒め、「十善」に努めるという仏教の教えが今に生きるのです。

高校教頭ブログ(7/13)

不殺生戒

 第104回全国高校野球選手権神奈川大会が7/9(土)に開幕し、本校は7/11(月)初戦を迎え、横浜氷取沢高校を相手に8-1で勝利しました。暑い中での「熱い戦い」が続きますが、一戦一戦勝利を積み重ねてほしいです。
 さて、日曜日には第26回参議院議員選挙の投開票が行われました。選挙権を持っている本校高3生は投票に行ったでしょうか?
 今回の参院選は、投開票日の2日前に安倍元首相が遊説中の奈良県で凶弾に倒れるという有り得べからざる事態が生じてしまいました。聴衆に向けてマイクを握り、次に口から発しようとした言葉は、永久に封じられてしまったのです。
 藤嶺藤沢は「仏教校」です。仏教は「慈悲を基盤とする教え」でありますので、生き物の命を奪うこと、暴力によって生き物を害することを最も嫌います。亡くなった安倍前首相は、奥様にとっては掛け替えのない夫であり、ご存命の母上にとっては手塩にかけた息子であります。奥様にとって、母上にとって、安倍前首相がこのような最期を迎えるとは正に悪夢と言わざるを得ないでしょう。
「すべての生き物にとって生命は愛しい。己が身にひきくらべて、殺してはならぬ。殺さしめてはならぬ。」というお釈迦様の言葉を一人一人が心に置くべきです。
 安倍前首相のご冥福を心からお祈りします。

中学教頭ブログ(7/7)

KDDIの通信障害は友達の少ない私には全く影響がありませんでした。皆さんはいかがでしたでしょうか。公衆電話の重要性を再認識した3日間となりました。若者たちは公衆電話の使い方が分からずに困惑したという事実も明らかになりました。

通信手段の発達により、手紙を書く習慣が無くなりつつあります。自筆で相手に手紙を出す機会は減り続けています。キーボードを打ちながら文字を選択する習慣が染みついてしまったように思います。

「文通」という言葉は最近でも使われているようですが、SNSを利用した「メル友」が主流となっています。高校時代にフランス人の女子高生と英語を使って「文通」していたことを今でも鮮明に覚えています。英語を母語としない学生同士の「文通」が流行っていました。文通相手は友達からの紹介でした。相手からの手紙を待つドキドキ感は何とも言えませんでした。

苦い思い出をお話しします。何回か手紙をやりとりしていると相手がどんな人物なのか知りたくなるのが人間の性です。名前はナタリーさんでした。特に容姿が気になります。そこで、自分の写真を送らないと失礼になると思い込み、自分から手紙に写真を同封して送ってみました。その後、相手からの手紙が届くことはありませんでした。人生最大のショックな出来事でした。忘れることはできません。

本校では、中学校創立時から「生活ノート」に取り組んでいます。毎日の生活の振り返りを自分の字で書かせています。クラス担任との交換日記と言っても良いでしょう。SNSによる情報伝達も欠かせませんが、自筆で文章を書く習慣も大切にしたいと思っています。これからも「生活ノート」は続けていきます。

高校教頭ブログ(7/4)

節電

 先週の日本列島は「暑かった」の一言でした。東京都心の猛暑日は6月25日から7月3日まで9日間連続となり、「統計史上最長」を記録しました。そして、猛暑と同時に起こったのが「電力需給逼迫」です。これは、「東京電力管内の電力需給ひっ迫注意報/警報」ということになり、経済産業省から「節電協力」が要請されました。この協力要請は「7月1日(金)から9月30日(金)まで終日、無理のない範囲で、節電へのご協力をお願いいたします。」となっています。
 私の夜のウォーキングコースの一部に鶴岡八幡宮前の段葛があります。ここは桜並木となっており、桜の木1本1本に下から木を照らすスポットライトがあるのですが、先日から夜間消灯となり、段葛の夜間の灯りは灯籠のみで薄暗い状況です。
 現在、7/10投開票の参議院議員選挙期間中ですが、本校3年生のうち、選挙当日に選挙権のある生徒は約40名です。「電力需給ひっ迫」や「節電要請」を受けて、各政党は「電力安定供給」についても様々な主張をしています。選挙権を持つ高校3年生には、社会に目を向け、各政党の主張に耳を傾け、是非とも「権利の行使」をしてもらいたいです。

高校教頭ブログ(6/27)

梅雨が終わらずに酷暑です

 先週末からいきなり猛暑、酷暑となっています。気持ちの準備、体の準備ができていない中での暑さには参ります。7月8月の暑さはどんなになるでしょう……今から気が滅入ります。
 さて、盛りは過ぎましたがまだ6月なので、アジサイの花をあちこちで見かけます。アジサイは、大雑把に言うと「手まり咲き」と言われる球形の花を咲かせるものと、「額咲き」と呼ばれる花を咲かせるガクアジサイに分かれます。ちなみに、アジサイの原種はガクアジサイだそうです。
 弊寺(鎌倉市西御門来迎寺)にも、境内のあちこちにアジサイが咲いています。珍しくはありませんが、それらの中にはガクアジサイの仲間で「墨田の花火」もあります。「墨田の花火」は、中心に小さな花が固まって咲き、その周りを囲むように10個~16個の装飾花が咲きます。装飾花は中心の花よりも大きく、八重に咲き軸が少し長いため、まるで花火が打ちあがり開いたように見えるのです。
 また、同じくガクアジサイによく似ているものに「アマチャ」(アジサイの変種)がありますが、こちらも境内に1株あります。「アマチャ」の葉を夏に摘んで乾燥させ、それを翌年の4月8日の灌仏会(花祭り)に煎じて煮出したものが「甘茶」です。灌仏会には、様々な草花で飾った花御堂(はなみどう)の中で、甘茶を満たした灌仏桶の中央へ安置した釈迦誕生仏像に柄杓で甘茶を掛けて祝うのですが、これは、釈迦生誕時に産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来します。そして、甘茶を飲んでみると本当に甘いのです(美味しいか美味しくないかは好みが分かれます)。ただし、濃過ぎる甘茶を飲むと、中毒を起こして嘔吐する恐れもあるそうですので気をつけなければなりません。
 

中学教頭ブログ(6/24)

TVK(テレビ神奈川)は、今年で開局50周年を迎えたそうです。おめでとうございます。TVKというと、高校野球中継やプロ野球のベイスターズ戦でお世話になってきました。私自身も「私学の魅力を探る」というテーマで番組に出演させていただいた経験があります。生放送でしたので番組前には入念な打ち合わせがあり、テレビ映えするようなメイクが施されます。意外と白く映っていた記憶が残っています。

最近、妻と二人ではまっているTVKの番組があります。午後9時から放送される「水曜どうでしょう」という番組です。北海道テレビ(HTV)が約20年前に制作した深夜バラエティ番組の再放送です。「水曜」というネーミングですが、「月曜・火曜」にも放送されているのも面白いところです。出演者はNHK大河ドラマで活躍中の大泉洋さんを中心としたチーム・ナックスのメンバーです。

番組のテーマは至って不真面目で、お金をかけていない番組なのですが、大泉洋さんとチーフディレクターの藤村忠寿さんとのやりとりが絶妙です。最も印象に残っている番組は、アフリカ大陸にあるコテージに宿泊し、深夜の様子を実況するというものでした。ゾウやライオンがコテージに忍び寄ってくる様子を実況するのです。これには腹を抱えて笑ってしまいました。

この手の番組を午後9時からの時間帯に放映するテレビ神奈川さんの勇気に敬意を表したいと思います。お時間がありましたら、ぜひ一度ご覧ください。ストレス発散になること間違いありません。

7月11日(月)に本校高校硬式野球部が神奈川大会の初戦を迎えます。保土ヶ谷球場での第1試合ですから、TVKでの中継があります。お世話になります。対戦相手は横浜氷取沢高校です。打力は侮れないようです。皆様のご声援をお願いいたします。