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高校教頭ブログ(10/22)

他力本願

 10月20日(木)の「2022年プロ野球ドラフト会議」にて、本校卒業生の矢沢宏太君(日本体育大学)が、北海道日本ハムファイターズから1位指名を受けました。4年前の高校3年のドラフト会議では「指名漏れ」を経験し、そのことを糧に雌伏4年、見事に「1位指名」の栄誉を獲得したのです。もちろん「1位指名」はゴールではなくスタートとなります。今後の活躍を心から祈ります。ちなみに、今年「プロ志望届」を提出した大学生は187人、そのうちの7人が「1位指名」を受け、その7人を含めて27人しか指名されていません(育成を除く)。このことからも矢沢君がいかに高く評価されたかがわかります。
 さて、この4年間の矢沢君の努力は「他力本願であった」と言ったら違和感がありますか?「他力本願」は、「自己の主体性を放棄して他人の力だけを当てにしてものごとを成し遂げようとする依存主義・頼他主義のこと」として用いられることがありますが、これは誤解であり誤用なのです。浄土系宗派(浄土宗・浄土真宗・時宗)では、各宗派で多少考え方に差はありますが、「他力」とは「阿弥陀仏の(本願)力」のことであり、「人にさとりをを求めさせる力も、さとりを開いた人が迷っている人びとを教え導く力も、他力による」のです。すなわち、浄土系宗派の立場で言えば、矢沢君が自らに厳しい目標を課し、それに向けてたゆまぬ努力をし、そして「1位指名」を獲得したのは、すべて「阿弥陀仏の(本願)力=他力本願」のお蔭であったのです。
 さまざまな目標に向けて、さまざまな努力を続けている藤嶺生のみなさんは、「阿弥陀仏の本願力=他力本願」に見守られ、そして包まれた中にいることを信じ、安心して目標突破への努力を続けていきましょう!

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