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『ひととき』

 今週も拙寺のことです。
 JR東日本系の「株式会社ウェッジ」という出版社から月刊誌『ひととき』6月号が、一昨日(5/20)発売(税込550円)されました。表紙には「鎌倉」の文字と「〈特集〉ほほえみの美仏」とあり、何と表紙の写真は弊寺所蔵「如意輪観音菩薩坐像」です!去る3/20(日)午後に、山本勉先生(清泉女子大学名誉教授/日本彫刻史専攻/鎌倉国宝館長)とみほとけ氏(鎌倉市出身の仏像好き芸人)が来山し、拙寺本堂にて「仏像談義」を小1時間して、その間にカメラマンが如意輪観音を撮影(特別許可)しました。「専門家」である山本先生、「仏像好き」のみほとけ氏との「仏像談義」は楽しいものでしたが、私はついていくのがやっとの状況……その結果(⁈)記事中の私の発言はゼロ(「あれ⁈これは私の発言では?」というものもあるような⁈)……トホホです。しかし、3人で写した写真が1枚載っています。
 如意輪観音像は古くは二臂に作られましたが、真言系では普通六臂となります。半跏の姿勢(座り方)および六本の手の位置と持ち物は決まっています。特に、右第二手に如意宝珠を持ち、左第三手は法輪を捧げている。如意宝珠と法輪を持つため「如意輪」と言います。「如意宝珠」は、われわれ衆生のあらゆる願いを叶えてくれる「魔法の珠」……しかし「法輪」は、私たちの「煩悩」を打ち砕く法具です。すなわち、願いごとをする私たちの「心」が問われているのです。また、笑みを浮かべたお顔の表情の奥には、鋭い眼差しも兼ね備えていらっしゃいます……ここにも「優しさと厳しさ」の両方が感じられるのです。
 この観音像の由緒や願主については不明ですが、胎内には幼児のものと伝えられる遺骨が納められていることや、遺骨にまつわる伝説がいくつか残っていることは、この観音様が「ミステリアス」に感じられる要因となっています。
 ちなみに、本堂内仏像拝観は「完全予約制」で、日時は来迎寺HPに載っています。

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