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高校教頭ブログ(3/23)

少し前になりますが、以下のような記事が毎日新聞地方発(京都)として出ていました。

「隠元禅師に大師号 350年大遠諱、天皇陛下が追贈/京都」
 江戸初期に中国から来日し、黄檗(おうばく)宗大本山万福寺(宇治市)を開いた高僧・隠元(1592~1673年)に1月25日、天皇陛下から「厳統大師」の名が追贈された。2022年は隠元の「350年大遠諱(だいおんき)」に当たり、黄檗宗は大師号の追贈を宮内庁に申請していた。

 仏教の高僧は「〇〇大師」と呼ばれることがよくあります。例えば、真言宗開祖空海は「弘法大師」、天台宗開祖最澄は「傅教大師」です。では、これら「〇〇大師」の号は、誰が名付けるものなのでしょうか?
 日本仏教では「傅教大師最澄」と「慈覚大師円仁」が初めての大師号で、清和天皇から贈られました。それ以来、大師号は「高徳な僧に朝廷から勅賜の形で贈られる尊称」となっているのです。(ただし、私諡号としての「〇〇大師」も存在します。)そして、太平洋戦争後の新憲法下で「象徴天皇制」となりましたが、「〇〇大師」は依然として「勅賜号」なのです……意外でしたよね。「何でも知っている」本校のA事務長も「そうなんですね~」と言っていました。
 ちなみに、一遍上人は1940年に「証誠(しょうじょう)大師」号を贈られました。(私諡号としては「円照大師」という呼び名もあります。)
 天皇陛下の御公務には、実に様々なことがあると再認識したニュースでした。

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