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中学教頭ブログ(1/28)

 2月に行われる予定だった1・2年生のスキー教室が今年も中止となってしまいました。生徒たちにとって大変人気のある行事が2年連続で実施できないのは極めて残念でなりません。スキー教室に向けて事前練習に出掛けたご家庭もあるようようですが・・・。

 私が初めてスキー板をつけたのは高校2年生の時でした。夜行バスに揺られ、クラスの仲間たちと蔵王温泉スキー場に出掛けたことを覚えています。スキーブームがやってくる前の1980年頃のことでした。その後1987年に原田知世さん主演の「私をスキーに連れてって」という映画がブームを巻き起こし、1998年には長野オリンピックが開催され、スキー人口が過去最高の1,800万人に達しました。松任谷由美さん作曲の「恋人がサンタクロース」という挿入歌は今でも冬の街に流れています。

 ところが、2020年には最盛期の4分の1(430万人)までスキー人口は減少してしまったそうです。最大の要因は若者たちのスキー離れです。安定した収入が得られない若者たちにとって、スキーは贅沢なスポーツとなってしまいました。確かに、スキー用品を揃え、交通費、宿泊代さらにリフト代を加えるとかなりの高額になるのは事実です。

 逆に、コロナ禍以前には富裕層の外国人スキー客が増えていました。北海道のスキー場で、中国語が話せるインストラクターを養成しているテレビ番組を見たことがあります。北京での冬季オリンピックが近づいてきましたが、外国人にとって日本のスキー場の雪質は最高のようです。

 スキーの醍醐味は達成感が味わえるところにあると思います。私が初めてスキー板をつけたとき、思うように前進することができず、転倒の連続でした。「なんで、高いお金を払ってこんなところに来てしまったのだろう?」と後悔したのを覚えています。それが、2日目・3日目とコツを掴んでいくと、苦痛から快感へと気持ちが変化していきます。生徒たちもこの変化を自分の身体で感じ取れるので、「スキー教室」の人気が高いのでしょう。

 何をやるにしても、最初から思い通りに楽しめるものはありません。英語学習も同じです。苦労を乗り越えて初めて、楽しさが得られることを伝えていきたいと思います。来年は何としてでも「スキー教室」を実現して、生徒たちに刺激を与えられることを願っています。

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