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校長ブログ(6/13)

三年?九年?

 「石の上にも三年」という言葉は、1度は聞いたことがあるでしょう。意味は、「(冷たい石も三年座り続ければ温かくなるから)物事は辛くとも根気よく続ければ、最後にはきっと成功するということ」です。
 私のような昭和30年代生まれの者たちは、何をするのも「忍耐」「辛抱」「我慢」などがつきまとい、「途中でやめる」のは「根性なし」と言われかねない時代でした。今で言うところの「パワハラ」は日常的なことであり、先輩からは俗に言う「武勇伝」をたびたび聞いたものです。したがって、「三年ぐらい辛抱できなくてどうする!!!」という時代だったのです。
 遊行寺四十八段下の惣門(黒門)のところの伝道掲示板には、今月の言葉として「面壁九年」が掲示されています。三年どころか、今度は九年……意味は、「達磨大師が九年間も壁に向かって坐禅を組み、ついに悟りを開いたということから、目標を達成するために、長年わき目もふらずに辛抱強く粘り抜くことのたとえ」です。そういうことではないとわかって言いますが、「三年はさておき、九年は長いなぁ……」。
 現在の中高生は、Z世代(Generation Z)と言われる世代です。その特徴は、①インターネットやスマートフォンを日常的に使用し、「デジタルネイティブ」である。②多様性への意識が高く、自分の個性を重んじる。③社会問題への関心が高く、社会貢献活動に積極的である。④お金の使い方が合理的で、節約志向が強い。⑤キャリア志向が強く、やりがいのある仕事を求めている、ということです。おそらく、「石の上にも三年」や「面壁九年」など、「何それ?」という感覚の世代でしょう。われわれ世代の生き方を否定されるようで少々残念ですが、世界が激変してゆく中で、これからの世の中を生き抜き、そして切り開いていかれるのは、きっと新たな世代「Generation Z」なのですね。「正解を探すのではなく、新しい解答を導き出す」……「Generation Z」の皆さん、頼みますよ!

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