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校長ブログ(5/10)

啐啄同時

 遊行寺四十八段惣門(黒門)のところにある「伝道掲示板」に掲示されている「今月の言葉」は、「啐啄同時」です。「啐」は鶏の卵がかえる時、殻の中で雛がつつく音です。「啄」は母鶏が殻を外からつつき破ることです。そして、「啐啄同時」は、禅宗で師家(しけ)と弟子とのはたらきが合致することであり、師家と弟子の呼吸が一致するときに、禅宗では悟りが得られると考えるのです。また、一般化して言うと「学ぼうとする者と教え導く者の息が合って、相通じること。」となります。
 先日、本校は4年ぶりに「学校参観週間」を実施ました。コロナ禍により2020年度から2022年度までは実施を見合わせましたので、「4年ぶり」ということになったわけです。それが理由でしょうか、通常より多くの保護者の皆様が学校にお出でになり、授業を見学されました。また、中学校および高校の入口の「受付業務」を保護者の皆様にお手伝い頂きました。PTA会長さんがおっしゃるには、受付のお手伝いをお願いしたところ、募集定員以上のお申し出があったそうです。誠にありがたいことであります。
 授業見学・授業参観をして頂いた皆様には、簡単なアンケートをお願いしました。項目は、5段階評価のものが「授業の内容」「指導の工夫」「生徒の反応」で、最後に「その他」の項目でコメントを頂きました。8割方は良い評価を頂きましたが、中には「心配」を感じさせてしまった授業もあったようです。例えば、「集中している生徒と寝ている生徒が半々で、寝ている子を少し注意して頂ければと思いました。」「想像していたより賑やかでした。先生の話を聞いているのかな-?と心配になりました。」などです。ご心配を頂いたような状況は、どうしてそのような状況になってしまったかはさておき、基本的には教員側が対処すべき問題であると考えます。大変申し訳ありませんでした。改善に努める所存です。
 一方、「良い評価」の例としては、「生徒と先生の“キャッチボール”があり、適度な余裕もあって良い授業だと思いました。」「生徒との言葉のやり取りが多く、皆が反応してとてもよいと思いました。」などがありました。やはり、「良い評価」の授業は「啐啄同時」なのです。教科によって状況や展開は違いますが、目指すところは「啐啄同時=学ぼうとする者と教え導く者の息が合って、相通じること」なのです。
 4年ぶりに実施された「学校参観週間」は、多くの保護者の方々にお出で頂いたことで、藤嶺藤沢の「啐啄同時」の度合いが測られ、今後の課題を頂きました。ありがとうございました。

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