高校教頭ブログ(6/6)
2022年6月 6日 (月)
五月晴
6月に入りました。今週は8日(水)に「遊行他阿一浄上人晋山式」、10日(金)には「体育祭」があります。ともかく両日とも雨が降らないことを祈ります。
さて、今年の6月1日は旧暦(陰暦)の5月3日です。そして、6月11日は旧暦(陰暦)の5月13日で、「雑節」の「入梅」となっています。現在では、梅雨というと「6月」のイメージですが、本来(旧暦)の梅雨は「5月」ということになります。通常、気象用語というものは「旧暦」当時に作られています。したがって、もともとの「五月晴」は「5月の空の晴れわたること」ではなく、「梅雨の晴れ間」を意味します。同じように「五月雨(さみだれ)」は「梅雨の長雨」のことであり、「五月闇」は「五月雨、すなわち梅雨のころの夜の暗さ」を言うのです。
松尾芭蕉の俳諧紀行『奥の細道』に季語として「五月雨」を用いた有名な句がありますね……「五月雨を集めて早し最上川」です。この句は「涼し」が「早し」に推敲されたそうです。梅雨の最中に日本三急流の一つである最上川の船下りを体験した際に詠まれましたので、「水みなぎって、舟あやふし」という「恐怖の川下り」だったのでしょう。