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令和3年度 中学1年生オリエンテーション 校長講話より

 

 (1)人からの評価  ~ポジティブな思考や行動を生む~

 芥川が「羅生門」書いたのは、東京帝国大学在学中でありました。発表当時、周囲からは酷評を受けていました。翌年、小説「鼻」を発表、夏目漱石は、漱石山房に顔を出していた芥川の作品を高く評価しました。この評価を得て、芥川は大正文壇の寵児となっていくのです。

 褒められる、評価されることで、人はポジティブな思考や行動を行えるようになります。評価されるということは、何も特別な才能があると言うことではなく、身近な日常にもあります。(ご挨拶、掃除、授業態度、ノートの取り方、話す態度、聞く姿勢など、一生懸命なことに、人は共感をして、評価してくれるのです。)

 

(2)ものごとの判断  ~自分の頭で考える~

本居宣長が自画像に寄せた歌。(61歳)

       敷島の大和心を人問はば朝日ににほふ山桜花

(大和心とは何か)を人がたずねたなら、(それは)朝の日の光をあびて咲き匂っている山桜の花(のようなもの)だよ。

日本人のこころ、和魂とは日本固有の精神であり、ありのままの素直な心といわれています。また、清楚で清らかな心でもあります。

ところが、太平洋戦争中には、この歌は曲解・利用されて「神風特攻隊」の部隊名に使われてしまいました。隊は「敷島」「大和」「朝日」「山桜」と名付けられ、愛国主義の表象となってしまいました。

このことで、みなさんに伝えたいことは、令和の国際社会で、価値というものの判断は非常に難しいものになっていきます。だからこそ、中学1年生から基礎基本の勉強にしっかりと取り組み、自分の頭で考えることがいかに大切かと言うことに気づいてほしいということです。

藤嶺藤沢 とうれいふじさわ tohrei-fujisawa 校長教頭ブログ

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