桐光学園 小学校 / 神奈川県川崎市の私立小学校

神奈川県川崎市の私立小学校【桐光学園 小学校】

桐光小だより桐光小だより

うららかな土曜日に

2023年3月11日 (土)

 先日の期末試験後、返ってきた答案を見てこう話している子がいました。「嬉しい! お母さんの力を借りずに、自分で計画を立ててやってみたんだ。」すらすら解けたことはもちろん、何よりも自分の力でやり遂げたことが自信につながったのでしょう。弾む声と満面の笑みに、こちらまで嬉しい気持ちになりました。

 小学生ですから、はじめのうちはお家の方のサポートが必要です。でも、いずれ子どもたちの“自律”を促しながら、徐々に手を離していかなければならない時期がやってきます。十分な睡眠時間、毎日筆箱の中身をきちんと揃えること、宿題に取り組む習慣・・。案外、大切なことは入学時も高学年になってからも変わりません。それらのよい習慣づけがあってこそ、少しずつ自分から机に向かう姿勢が生まれてくるのでしょう。
 
 いろいろなタイプの子がいます。時間をかけて取り組むことで理解が深まる子がいれば、高学年や中学生になってからぐんと伸びる子も。学校で学ぶ子どもたちは、様々な表情を見せてくれます。
根気強く練習をして、苦手な漢字で満点を取った子のガッツポーズ、先生に質問をしているうちに「あー!分かった!!」と、解き方がひらめいた子の輝く目。試験の点数は結果の一つですから、比べる必要なんてないのです。「知りたい」「出来るようになりたい」そんな思いを、学校と家庭で手を携えながら大切に育てていければと思います。

 コロナも少し落ち着いてきたでしょうか。すっかり大人になった卒業生が、最近よく小学校に顔を出してくれます。会話を通して感じるのが、小学生の時に楽しんでいたことが、いまにつながっているという卒業生が多いということです。高校三年間、野球部で練習に励んだ卒業生、在学時からずっとピアノの腕を磨き続けている卒業生。卒業文集に書いた「夢」と同じ道を目指している卒業生もいます。方向性は一人ひとり違いますが、それぞれの道に向かって輝いていました。

 けっしてあせらせることなく、でも着実に。そんな気持ちで、目の前の小学生と向き合っていけたらと、立派に育った卒業生の姿を見て思いを新たにするのでした。


 さて、今年も3.11になりました。東日本大震災の起きたあの日から、12年目を迎えます。うららかな陽ざしにつつまれた土曜日の午後、そっと手を合わせたいと思います。

2023

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