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2022年6月 6日 (月)

運動会を終えて

 校長 小出啓介

 小学校の半分、3年生以下は保護者の方の前で運動会を行ったことがありませんでした。稀有な事態です。コロナ禍で迎えた最初の運動会が中止になった時、その後、ここまでその影響が続くとは誰も思っていなかったでしょう。もちろん今もすっかり収束したわけではありません。しかし、運動会にむけて子どもたちが準備にいそしむ姿を見て、その強さ、しなやかさには驚嘆するばかりです。

 本校の運動会は「本気にこだわる運動会」と謳っています。紅白で戦う以上、勝つチームと悔しい思いをするチームが生まれます。2番目はありません。そこにあるのは「勝ち」か「負け」です。今年はご存じの通り、僅差で赤組が勝ちました。勝った赤組のみなさんには申し訳ないのですが、私は、少年時代の最も価値があるのは「本気で取り組んでダメだった経験」だと聞いたことがあります。「本気で取り組んで成功したこと」は、その次だと。(ちなみに一番ダメな経験は、いい加減にやったのにうまくいったものとなります)

 大好きなキャンプソング『がんがん』の歌詞を記します。♪青い空の下で君に出会えたこと それはとってもすごいことなんだ でっかいことなんだ。風に流れる雲を一緒に見ていたこと これはとってもすごいことなんだ 絶対忘れない だからつまづいて、すっころんで、ひとりぼっちさみしくって 涙ぼろぼろでも、大丈夫、頑張れる。がんがん生きてやる♪

ダメだった悔しさは、「学び」として実を結びます。勝利の喜びももちろん、ポジティブに事柄に取り組む強さを生むでしょう。でも、悔しさから立ち上がる強さを身に着けること、その経験こそ生涯の宝となるはずです。

 さあ、勝った赤組も残念だった白組も、もういっぺん、走り出しましょう。